合格者の割合ならサピックス以上も。首都圏難関受験で気になる少数精鋭学習塾6校

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塾の合格実績は、合格者の割合にも注目しよう

首都圏で難関中学の受験を考える場合、現在はほぼ全てのお子さんはどこかの塾に通って勉強をしています。中でも大手と呼ばれるSAPIX、日能研、早稲田アカデミー、四谷大塚の4塾のいずれかにほとんどのお子さんが属していると考えられます。

けれど、これ以外の少人数制の塾でも、難関校に合格者を数多く輩出している塾もあります。各塾が公表している、筑波大付属駒場中と開成中の2018年の合格実績では、少人数制の塾も健闘していることがわかります。

筑波大付属駒場中
SAPIX      85
早稲田アカデミー 32
四谷大塚     32
日能研      12
グノーブル    5
エルカミノ    6
Z会エクタス    5
希学園      5
ジーニアス     4
花まる学習会 スクールFC 2

開成中
SAPIX      262
四谷大塚     103
早稲田アカデミー 93
日能研      42
グノーブル    12
エルカミノ    10
Z会エクタス    9
希学園      7
花まる学習会 スクールFC 5
ジーニアス     3

合格者数では、やはり大手4塾が圧倒的ですが、合格者数を在籍者数で割った割合を考えると、順位はかなり変わってきます。

例えば、サピックスの2018年度在籍者数は5349名と発表されていますので、
開成と筑駒の合格者数の合計である347名は、全在籍者数の6.4%にあたります。
(重複については考えないこととします。)

一方で、エルカミノでは、在籍65名中16名が合格しているので、全在籍者ののべ25%が、Z会エクタスでは在籍100名中のべ16名=16%が、開成または筑駒に合格しており、いずれもサピックスに比べて2倍以上の合格率となっています。

これらの小規模塾では、少数精鋭ですから一人一人のお子さんに目が行き届き、それぞれのお子さんにあったきめ細かい指導が可能であると考えられます。
以下、それぞれの塾の特徴をまとめてみました。

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エルカミノ

理数系専門塾をうたい、算数だけでなく全ての科目を論理的に考えることを基本とした指導をしています。算数オリンピックやキッズBEEにも多くのメダリストを輩出する塾です。
筑駒対策に特化したカリキュラムがあるのが特徴で、大手塾では開成対策とひとくくりにされがちな筑駒対策が手厚く行われています。小6の春から筑駒算数コースが開講されるなど、筑駒志望者にとっては取っておきたい授業が多く用意されています。
また、首都圏では珍しく、算数クラスでの飛び級を認めています。算数を重視する姿勢がはっきりとしていて、他教科も算数で培われた論理的思考力を土台として解くという理念で指導が行われています。
目白本校をはじめとして、首都圏に8校を開校しています。
http://www.elcamino.jp/index.html

ジーニアス

確かな授業力のある講師による少人数指導をうたう中学受験専門塾です。
こちらの特徴は、3,4年生では入塾試験はなく、先着順での入塾となっていることです。そうやって当初の成績に関係なく募集したお子さんが、高い確率で難関校に合格していることからも、指導力の高さがうかがえます。
一クラス9名程度の少人数制を基本として、ひとりひとりに目の行き届いた指導をしていることが特徴です。
東中野本校をはじめとして首都圏に5校がありますが、特に東中野校では小3の時点で既にクラスが埋まってしまうことも多く、全学年満席が続いているようです。
http://www.genius-genius.com/

グノーブル

2006年に大学受験向け予備校として発足した大学受験グノーブルが、中学受験向けに2013年より開校した進学塾です。開校後わずか数年で急激に実績をのばしています。
大手塾などで指導経験を積んだ、実績のある講師が数多く在籍しており、少人数、対面指導で考える力をのばすことを重視して親身に指導を行っています。
こちらの特長といえるのが、その教材です。中学受験の教材を熟知した講師陣が、一から編集したオリジナル教材を使って指導を行っています。その教材は、他の大手塾に引けを取らないレベルの高いものとなっています。
グノーブルの教材の一部は、難関校向け単元別対策シリーズとして市販されています。難関志望校対策や、算数オリンピック対策として、家庭学習を補強するのにも良いでしょう。


中学入試算数よく出る立体切断60題 (難関中合格シリーズ 単元別対策 1)

グノーブルは首都圏に7校ありますが、難関校向け特訓は東京校、自由が丘校、吉祥寺校で開催されています。
http://gno-jr.com/

希学園 首都圏

関西で灘中受験生向けの指導に定評のある大手塾、希学園が、首都圏の難関校向けに2013年より開校した塾が、希学園首都圏です。
長年関西で、灘中を目指す優秀なお子さんたちを指導してきたノウハウによって、高度なカリキュラムによる受験指導が行われており、特に算数の指導が充実しています。
また授業の雰囲気も、関東の塾のどちらかというとクールな雰囲気とは異なり、
関西のノリでテンポの良い授業が進められていきます。
一人一人のお子さんの性格まで把握するという面倒見の良い受験指導には定評があり、お母様の中にもファンの多い塾です。

通常のレギュラー講座に加えて、毎週日曜日には、算数オリンピックやキッズBEE向けのプレミアム算数特訓講座が開講されています。直前期には算数オリンピック対策模試も開催されていますので、これらを受講するのも良いでしょう。
首都圏に5校あり、難関校向け特訓は主に目黒校で行われています。
http://www.nozomigakuen.co.jp/index-s.html



花まる学習会グループ スクールFC

高濱正伸氏の主催する花まる学習会から派生した中学受験部門がスクールFCです。
花まる学習会は低学年向け学習教室ですが、中学受験だけでなく、将来生きる力を身につけることを見据えて、思考力、国語力を中心した指導を行っています。中学受験指導は算数指導が中心となる塾が多いものですが、珍しく国語力を重視した指導をしています。
スクールFCでも、勉強が楽しいという気持ちを持たせながら先行学習し、中学受験の土台となる学力を早いうちから着実に身につけることを重視しています。
首都圏にグループ14校が展開されています。
http://www.schoolfc.jp/

Z会エクタス栄光ゼミナール

Z会グループの一員である栄光ゼミナールによって運営されている、最難関中学受験のための専門塾がZ会エクタス栄光ゼミナールです。
Z会のノウハウに基づいて、1クラス12名までという少人数制で、難関校対策に特化した授業を行っています。
http://www.eikoh-seminar.com/echtas/index.html

Z会エクタスは、少人数制のため、厳しい入塾テストで選抜が行われています。そのため、講座を受講すること自体がなかなか難しいのですが、こちらの塾で最優秀講師に選ばれ続けている、理科の相馬英明先生は、スタディサプリでも小学理科を担当されています。相馬先生の授業は、スタディサプリの中でも特に中学受験向けの授業になっていますので、興味のある方はその講座の雰囲気に触れてみるのもおすすめです。




以上のように6つの塾を上げてみましたが、それぞれに、確かな教育理念に裏打ちされ、また一人一人のお子さんの状況に合わせた指導が行われています。
大規模塾ではどうしても指導の網の目から抜け落ちてしまう子も出てくるものですが、これらの塾では一人一人をフォローしてくれる面倒見の良さが魅力です。
少人数制の指導のため、6年になる前に募集を停止する塾や、これから人気の出ることが予想される塾もありますので、気になったところは早めに資料請求などをして検討されると良いでしょう。