情報量が魅力の日能研公開テスト。優秀な生徒にはスカラシップ制度も。

現在、首都圏で中学受験をする場合は、進学塾に通うのが一般的な方法となっています。その入塾時期は年々早まってきていて、近頃では小学4年生から通塾されるお子さんが一番多くなっています。

通塾を始める時期は早ければいいというものではないですが、一方で、中学受験生全体の中で、自分の子供がどのあたりの成績にいるのかは、早めに確かめておくことが大切です。大手進学塾では、塾生以外も受けられる無料の公開模擬テストを開催していますので、そこで実力を確認しておきましょう。中でも、できるだけ正確に子供の立ち位置を知るためには、受験者数が多いテストを選ぶことが大切です。

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首都圏最大規模の進学塾、日能研

首都圏の進学塾の中で、現在、生徒数が最も多いと言われているのが、日能研です。30年以上も続く中学受験塾の大御所で、その長年の指導経験による豊富な情報量が魅力です。様々なレベル帯の生徒が在籍しているため、幅広い学校の出題傾向に沿ったカリキュラムが用意されています。公立中高一貫校向けプログラムや、帰国生受験の説明会なども行われています。

さて日能研では、無料の模擬テストである日能研全国テストが年2回開催されています。
このうち小3生向けの秋のテストでは、特に良い成績を修めたお子さんに対して、スカラシップ制度へのお誘いが来ることもあるようです。

スカラシップ制度とは、小4~小6の、成績が特に優秀な生徒に対して、通常授業・季節講習の受講料や教材費など、学費のほとんどを無料にするという制度です。日能研の学費は、小4で年間約50万円、小6で約100万円となりますから、これらが免除になるのは家計に大きな影響がありますね。

スカラシップに対する誓約事項は「他の塾生の模範となること」「将来の中学受験において、難関中学を目標とすること」の2点とされています。中学受験塾に通うお子さんであれば、難関校を目指さないことはまずないでしょうから、この誓約がネックになることはないでしょう。これ以外には特に、小6まで必ず在籍しなければならない、などの制約があるわけではありません。(ただし実際には転塾はしづらいと思いますが)

スカラシップ認定を受け続けるためには、半年ごと、または一年ごとに再認定試験を受ける必要があります。スカラシップ対象のお子さん達は、Mクラスなどと呼ばれる上位クラスに集って日々しのぎを削っています。



スカラシップ生の認定基準は?

さてこのスカラシップ生の認定基準はどのくらいなのでしょうか。これは詳しく公表されているわけではないですが、認定時期から考慮すると、小3生は、この全国テストで好成績を修めることが、小4生以降は、内部生も受験する「全国公開模試」で優秀な成績を取り続けることが、スカラシップ生の判断材料の一つとなっているようです。

全国公開模試では、成績優秀者になると、優秀者名簿に氏名が掲載されます。成績上位のお子さんほど前のページに、より大きく掲載され、その掲載位置によって、「表紙組(1〜20位)」「漢字組(21〜50位)」「カタカナ組(50〜600位前後)」などと呼ばれて、受験生の目標になっています。高学年のスカラシップ生は、一学年で100名程度とされていますが、表紙組にコンスタントに入るくらいの実力のお子さんが多いようです。

さてこの全国公開模試の結果については、すぐに採点が行われて、数日以内にはWeb上で確認できるようになっています。他の塾の公開模試の場合、例えば四谷大塚の全国統一小学生テストでは、テスト結果がわかるまでに2週間近く待たされることもあります。そうなると返却されたころには自分が書いた答えはすっかり忘れていますから、結果が早くわかることは大事なポイントです。

また、日能研では、模試の採点はデジタルデータを使って行われています。そのため、模試当日は、いったん答案を提出しますが、内容をスキャンしてもらった後は、自筆答案は再度返却されて試験当日に持ち帰ることができます。

このシステムの良いところは、家での答え合わせのために、貴重な試験時間を割いて答えを問題用紙に写す必要がない点です。また、自分では正解を書いたつもりの問題が×になって返ってくるというケースもありますが、もしかして採点ミスかも、ともやもやすることもありません。

模試の結果からは、受験者全体の中の相対的な成績だけでなく、自分の弱点分野、これからの学習方針など、色々な情報を得ることができます。
これだけの情報を得られる模擬テストですから、まだ通塾は早いというお考えでも、まずは受験してみるメリットは多いです。お子さんの立ち位置を正確に知ることで、受験勉強を余裕をもって進めたいですね。

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